スターエム【皿取錐・埋木錐とドリルストッパーの使い方】

いつもお世話になっているスターエムさんから、
ご縁があり、教室のみなさまで使ってくださいと
皿取錐・埋木錐セット&ドリルストッパーをご提供頂きました!
みなさんも使われたことのある皿取錐・埋木錐の使い方を、今回はおさらいしてみましょう。

YOUTUBE解説はこちらから。

キレイめDIY・木工の強い味方【皿取錐・埋木錐】

    • こんにちは、スタッフ辻です。ぼくも職人時代からずっとお世話になっている皿取錐・埋木錐セット。
    • 手軽な家具を速くキレイに作りたい。
    • どうしても見える位置にビスを打たなければならない。
    • 現場作業の大工仕事に。

などなど様々な状況で活躍してくれる錐のセットです。

思えば、初めて趣味で木工した時に、一番初めに買ったのがスターエムのねじ錐ビット。こうしてお話しいただくのも何かのご縁でとても嬉しい限りです。まずはセットの価格を見てみましょう。

こちらは¥4,500となかなかの価格。

こちらは¥3,300と少しお手頃

↑あれ?同じ物なのに全然価格が違う…..。そうなんです。これについてはまた後で解説しますね。

「埋木」ってなんだ?

いろんな種類の埋木があります(意匠としての象嵌など)が、ここでは「ビスの頭を隠す埋木」と定義しますね。左のテーブルの脚のどこにビスが打ってあるかわかりますか?全く見えないですよね?これはビスを埋め込んだ後に、その上から木を埋め込み隠しているからなんです。

 

教室では(というか家具DIY全般?)主に9mmのものが使いやすいと思います。というのも、椅子の脚をビスでつけたい。といった場合、脚は細いので、埋木をするときに径が小さい方がいいんです。(大物家具の場合はあまり気にしませんが。)

 

それで、今回は3つの材料を用意して試してみました。ビットの性能や工具の性能も、それ本体の力出なく、相手(材料)との相性で本来の力が引き出されます。今回用意したのはタモ(堅い広葉樹)・ヒノキ・SPFの3種類。

 


埋木・皿取錐、共に六角軸ですので、インパクトにアタッチメント不要で取りつきます。本来はドリルドライバーの方がキレイに埋木が作れるのですが、私たち職人は現場に何丁もドライバーを持っていかないので、インパクトでキレイにできる様になることをお勧めします。(スターエムさんはドリルドライバーを推奨しています。)

皿取り錐は先端の下穴錐が交換できる様になっています。無理をすると折れてしまうことが多々あるんです。(椅子やテーブルの脚の様にビスが集中するところに無理やり穴を開けようとして、金属とビットがぶつかる、など教室でも多々あります!)

 

鬱陶しい、と思うかもしれませんが、ですのでこのレンチは保管しておきましょうね。

 

 

使い方その1「皿を取れる!皿取錐」

文字の通りですね。埋木錐はさておき、「皿取錐」単体でも威力を発揮してくれます。写真は少し見づらいですが、ビス頭の皿をきっちりと材に埋め込んでくれるんです。そこまでしなくても良いのですが、より製品らしくなりますよ!また、材の端にビスを打つ時は、最後にビスの皿が材を押し出して割ることが多いんです。その皿を先に削っておいてあげる訳ですね。

 

使い方その2「木を埋めてビスを隠す!埋木」

さて、こちらが本命の使い方。埋木を見ていきましょう。こちらは皿取錐・埋木錐がセットになって初めて性能を発揮してくれます。

埋木の手順としては、ビスを打つ前にまずは下穴と深めの皿穴を開けます。この皿穴の直径が埋木錐の内径と同じになっているんです。深さは任意。大体が6~10mmくらいで良いかと思います。次にビスでしっかり固定した後、埋木の木ダボを作る作業に入りますが、ここで5つのポイントが。(下記に要点を整理しますが上のスライダーをご参考ください。)

 

  1. 錐が材に食いつくまでは、上からしっかり押さえ、トリガーはゆっくり軽くひく。「掘る」のではなく少しずつ「削る」イメージ
  2. 埋木の外周が掘れたら、木目に沿って折ること。木目に直行するとキレイに折れてくれません。
  3. 埋めるときは、もちろん本体材料と埋木ダボの木目を揃えます。ダボを作る時も木目が合いそうな場所からくり抜いてください。
  4. 埋木がきつい時は、サンドペーパーで先端を削るか木殺し(金槌で繊維を潰すこと)をしてください。あくまで先端だけ食いつく程度にし、全体を削らないこと。
  5. アサリなしののこぎり でカットすること。(ない場合はノコギリの下に厚紙などを敷いて本体を傷つけない様に)

堅木用だから使えない!普通綱だから堅木は無理!なんてことはありません。

スターエムさんは優しく「堅木用のハイス鋼」「針葉樹用の普通鋼」と分けてくれていますが、実際、どちらがどちらでも快適に使えます。(もちろん耐久性が良いのはハイス綱)
杉、ヒノキ、SPFなどDIY用として使うのであれば全く問題なく普通鋼・ハイス鋼どちらも使えますし、タモやナラでも、教室では普通鋼を使っていたりします。なので、ニーズに合わせてお買い求めください。

ただし、ここは手の感覚、と慣れになるのですが、ハイパワーのインパクトドライバーで柔らかい材料をガガガガ!とやると、埋木がポキポキ折れてしまいます。(使えないことはありません)
その際はできるだけ、押し付けずに削る様に(衝撃がかからない様に)埋木を作ると良いと思います。

 

例:丸棒で埋木してるんだけどダメ?

もちろんありだと思います!アクセントになって可愛いですよね。でも目立たなくするなら、やっぱり埋木錐のダボ。理由は繊維方向の違い。本体材と、どれだけ似た色の丸棒を使っても木口(木の端面)は色が濃くなります。また、硬さも繊維が違うのでサンドペーパーで均一に仕上げようとしても、柔らかい本体材料ばかり削れてしまいます。

必読!埋木に失敗!どうしたらいい?

教室でもよく「あるある」な、埋木の失敗!「ビス打つ場所ここじゃなかった!」「埋木の方が平面より埋まっちゃった!」などなど。そう言った時でも慌てず、抜く方法があります。間違えても、もう一回上から皿取錐で穴を開け直そう!なんて考えないでくださいね!錐がダメになります!


失敗した埋木の抜き方。それは意外にも真上からビスを打ち込むこと。

そうなんです。ビスの構造を利用して、うまくキレイに抜いてあげる方法はこれ一択です(ダボはダメになりますが。)

 

打ち込んだビスが埋木の下にいるビスの頭につっかえて空回りして、その螺旋を埋木が登って出てきてくれる、という原理。動画でご覧いただくと、とても愛らしく出てきてくれます。

(ただし、しっかり接着剤が乾いた状態だと抜けない場合の方が多いです)

 

わたしの電動ドライバーでも使えるの?

結論、使えます!(IKEAなどの家具組み立て用の最低パワーのものを除く)低パワーなものは時間はかかりますが、逆にキレイに埋木が作れると思います。ハイパワーなインパクトドライバーは早いですが、埋木が折れてしまったりなどします。その辺はあくまで相性と力加減だけでクリアできるところです。

 

まとめ

今回紹介した、皿取錐・埋木錐は本当にアルブルでもお勧めの商品。ハイクオリティなDIYに。ホゾなどの木組みの代わりの本格木工に。いろんなシチュエーションで活躍してくれます。教室でも、無いと困る優れものなんですね。

少々値段は張りますが、あったら木のDIYが数倍も楽しくなる代物です。スターエムのホームページもぜひご覧ください。遊び心ある、攻め攻めなキャッチコピーで、製品への愛と自身が垣間見えますよ。笑

商品については下記よりお買い求めください!

 

普通鋼タイプ ¥3,300程度

ハイス鋼タイプ ¥4,500程度

ライフソークラフト145 ¥1,000程度

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