トリマーの基本と使い方
こんにちは!アルブル木工教室の辻です。一歩すすんだDIYのツールとして有名なトリマー。持っておいたら、DIY・家具作りの幅や装飾が劇的に広がりますよ。アルブル会員様でも、購入してご自宅でものづくりを楽しまれている方もいらっしゃいます。聞いたことはあるけど何ができるの?から安全な使い方まで見ていきましょう!
youtubeでの動画レクチャーはこちらをご参考ください。
1.トリマーって何ができるの?
そもそもトリマーって、わんちゃんやねこちゃんの散髪をしてくれる職業ですよね。実は、基本は同じ意味。trim=(刈り取る、すく、美しくみせる)という意味があります。「写真をトリミングする」なんて言葉も使いますよね。日本ではトリマーと呼ばれますが、アメリカではトリムルーターとも呼ばれています。
つまり、「何ができるのか」といいますと、大きく分けて「刈り込み=直線彫り」「面取り=装飾」ができるわけです。
トリマーでの直線堀り・面取り
面取りって何?って思いますよね。実は普段よく目にしているんです。たとえばこの額縁、平たいフレームじゃなく、縁に凹凸で装飾が施されています。この加工が「面取り」です。
こんなに装飾しなくても、例えば材料の角が尖っていて、手触りが悪いときは少し丸くしたいですよね。そういったときにも、均一に・早く・丸くできるのもトリマーです。
では直線堀りって、具体的にどんなときに使うの?といいますと、わかりやすいところで例えばみなさんのお家にある引き戸など。レール状にするために、鴨居・敷居に溝が掘ってあります。これが直線堀りです。こういった加工が簡単にできるのがトリマーなんです。
ではビットにどんな種類があるの?
- ストレートビット(溝堀り)
- 面取りビット(面取り)
- 目地払ビット(段差を取る)
さて、どんなことができるかはわかりました。トリマーの構造よりも先に、ビット(刃)を見ていただいたほうがわかりやすいと思います。ここではトリマーを購入したら、まず揃えたい3つのビットを挙げます。
1.ストレートビット
これはトリマー購入時に付属していることが多いです。特徴としてローラーが着いていません。簡単に言うと溝が掘れるビットですが、直線以外にも使えます。例えば、時計の後ろにムーブメントを入れこみたい、例えば、お店の店名などを板に彫り込み、そこに漆などを流し込みたい。などです。基本的には、付属のストレートガイドを付けて直線を掘るのに多用します。
ビットの径の大きさにより購入することになりますが、径の小さなビットでも繰り返し掘ることにより溝幅を大きくできます。
2.面取りビット
面、つまり、材料の「角」を取ります。角の形状には色々なものがあり、各形状、大きさは変えられますが、形状は各ビット固有のものとなり、一つ一つ好みに合わせて購入しなければなりません。こちらは特徴としてローラーが着いています。
3.目地払いビット
これは、たとえばL字型の接合部などで飛び出た段差を落としてくれる(目地払い)というビットです。ストレートビットのように見えますが、こちらにはローラーが着いています。目地払いは、かんなやサンドペーパーでも可能ですが、DIYなどでも段差などにだわるときには持っておきたいビットの一つです。
トリマーの構造
次はトリマーの構造について見ていきましょう。特に名前を覚えなくても使う分には全く問題ありません。
■スイッチ/電源のON・OFFをする。PULL式(左)とノック式(右)がある。
■グリップ/主にここを持って使用する。
■ベース高調整部分/ハンドル式(左)とツマミ式(右)がある。
■ホルダー/脱着できる。使用時には必ず取り付いている状態。
■コレットチャック/付属するスパナでビットを取り付ける場所。
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